日付変更線のくわしい説明

 日付変更線が必要な理由を、もう少しくわしく説明するね。
 例えば、西方向に世界1周をしたとします。世界一周が終わったとき、出発点にそのままいた人の日付と、世界一周をした人の日付には、丸一日のずれが生まれるんだ。
 なぜ、そんなことになるのかというと、時差の基本的な考え方で行くと、15°進むごとに1時間の時差が生まれるよね。現地の時刻に合わせて、自分の時計の時刻を修正していくとどうなるかな?そう、地球1周(360°)が終わったときには、出発地点の時刻との間に24時間分の差が生まれてしまうよね。
 このことは、マゼラン一行が世界で初めて世界一周を果たした時に分かったことなんだ。
 そこで、1日分の誤差を修正するために、基準となる線を設けたんだ。でも、人が住んでいるところに基準の線を引いてしまうと、同じ国や地域の中に二つの日付の地域ができてしまい不便なので、いちばん陸地が少ない太平洋の真ん中に日付変更線を想定したんだ。